交通事故事件の解決事例―MRI検査で受傷が発覚した事案―
※依頼者の方から書面による承諾を得て、解決事例を掲載しています。
(1)事例の概要
四輪車同士の交通事故事案です。Aさんの自動車が停止していたところ、後方から走行してきた相手方自動車が衝突した事案となります。
(2)解決内容
事故直後に通院した病院ではCT等の検査を経て全治2週間との診断を受けました。しかし、その後もAさんの痛みが続くため、改めてMRI等の検査をしたところ、骨挫傷等の受傷が確認されたものです。
Aさんは相当期間に渡り通院を継続していましたが、痛みが治まらず、最終的に主治医より後遺障害として診断されることとなりました。
本件ではこの後遺障害について等級認定され、将来の逸失利益に係る損害金及び後遺障害慰謝料等をAさんに支払う旨の示談が成立しました。
(3)所 感
交通事故において、被害者の方の一番の願いは元の健康な身体に回復することにあります。
しかし、治療を継続しても改善しない場合、医師の判断により症状固定の段階に至ったものとして治療が終結される場合も少なくありません。この時点でなお残存する症状は、金銭賠償の原則(民法722条1項、同法417条1項)等に基づき金銭的に損害評価されることとなります。
交通事故における損害賠償の場面では、この後遺障害について等級認定されるか否かが1つのポイントとなります。